「天才・奇才」の名を欲しいままにする醸造家
ドミニクローランは89年に彗星のごとく現れたブルゴーニュのスター的なワイン醸造家です。独自のワイン哲学のもと
一気に時代の寵児となった彼はブルゴーニュの「天才」とも「奇才」とも呼ばれています。
今ではブルゴーニュで5本の指に入る醸造家とも言われ、何万円もする高級ワインですら瞬く間に市場から消えてしまう、その人気ぶりは今年の年頭に販売開始した2004年ヴィンテージも瞬く間に彼の手元から完売してしまったことからも伺えます。
彼のキャリアは家業を継いだ菓子職人から始まりますが、70年代終わりからワインの魅力に取り付かれ、ワイン業を仕事にすべく準備を開始。万全を期して80年代終わりからワイン生産に着手しはじめました。
もともと排他的な土地柄のブルゴーニュで受け入れらるために、4年もの歳月をかけ、地元の老醸造家たちに挨拶し伝統的なワイン造りの方法を独自に学びとりました。
さらに、彼が他の醸造家たちと大きく異なったのは、伝統的手法をしっかりと学習したうえで、それまでの常識とは異なるユニークな手法を次々と実践していったことです。ブルゴーニュの土地の特長を最大限に生かしたい、より美味しいワインを造りたい、という強い思い、その一心で独自のワイン造りの道を極めてきました。
そんな彼が造るワインは瞬く間に世界のワインジャーナリストから賞賛をうけ、誰もが試してみたいと思わざるおえないようなワインへと成長をとげました。
ヌーボーでも手を抜かない!醸造方法も樽熟成も通常ワインと同じ手のかかる方法を採用しています。
ドミニクの造るボジョレー・ヌーボーは醸造、熟成方法の全てが他のヌーボーとは異なります。一見斬新とも思える彼のワイン造りの手法は、より美味しいワインを造るために研究しつくされ編み出されたものです。
@こだわりの醸造方法
通常、ボジョレー・ヌーボーでは収穫から瓶詰めまでの時間がきわめてタイトなため、マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸潤法)というボジョレー・ヌーボー独自の醸造方法が採用されています。この方法は短期間で葡萄の色、香り、味わいを最大限に引き出すために編み出された方法で、出来上がったワインには独特のバナナのような香りが特徴として表れます。
ドミニクはあえてマセラシオン・カルボニックの手法は用いずに、通常ブルゴーニュワインを醸造するのと同じ方法でヌーボー造りにも取り組んでいます。
A樽を使用したボジョレー!
ボジョレー・ヌーボーは通常8月末に収穫した葡萄を短期間で醸造、瓶詰めするため密閉したステンレスタンク内で行う「マセラシオン・カルボニック」という特殊な醸造方法で作られます。この方法は通常よりも早く葡萄から色や風味が抽出されるメリットがありますが、それでも瓶詰めまでの期間はぎりぎり。出来上がり次第瓶詰されるのが通常です。
しかし、ドミニクはこの時間のない中でも彼の樽へのこだわりは捨てず、樽にワインをうつし少しでもワインの風味を向上させる努力をしています。
ドミニクはワインの風味を最大限引き出すために最適な酸素を供給する器として樽を考えています。樽赤ワインの熟成工程で適度な量の酸素が存在すると、タンニンやアントシアニンがアセトアルデヒト
を介して重合し、味わいがまろやかになるそうです。
当然時間もコストもかかるこの作業をあえて、新酒のヌーボーにまで取り入れようとする姿勢がドミニクのこだわりです。
B樹齢30年の葡萄を使用!
ドミニクローランのボジョレは平均樹齢30年の古木から収穫されたガメイ種100%を使用
して作られます。
カーヴ内で伝統的な方法で天然酵母のみで醸造を行い、無清澄、フィルターも要最 小限にとどめています。(澱が残るのはそのためです。)
C葡萄本来がもつ力を最大限にいかす!
斬新スタイルをつらぬくドミニクですが、通常ワイン造りに使用する硫黄などを使用しない自然な造り方が彼のスタイルで、心からワインを生き物として扱うという好感の持てる考えを持った醸造家です。
ワイン発酵時に必要な酵母も、葡萄にもともと付着している天然酵母の力だけで行うという点にもあらわれています。さらに、無清澄、フィルター不使用など、ワイン本来がもつ魅力を最大限引き出す製法を採用しています。
美味しいです!
過去2年にわたりドミニクのヌーボーを飲みましたが、その味わいは変わらずより進化しているようでもありました。
ボジョレヌーボの持つフレッシュな果実味と初々しさをしっかりと表現した上で、バランスの良い繊細な味わい。
酸味が少なく、誰にでも飲みやすく共感していただけるワインだと思います。 皆様も是非飲んでその違いをを実感してください。
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