2006年夏、2週間ほどかけて、オレゴンとカリフォルニアをまわってまいりました。
オレゴンの夏は昼間、涼しい風と元気な太陽でおだやかな気候、夜はとても涼しく少し肌寒いほど。人間にとってもワイン用ブドウによっても、とっても過ごしやすい理想的な気候といえます。(オレゴン最高〜♪)
この気候は涼しいブルゴーニュ地方を好むピノ・ノアールの栽培には最高の環境で、ブドウはその本来の特性を最大限に発揮することが出来、ワインは卓越したフィネスを持つものになるといわれているのです。
ブルゴーニュのメゾン、ジョセフ・ドルーアンはここオレゴンという土地に興味を抱き、娘さんであるヴェロニクを勉強にと送り出し、ついに1988年にはポートランドの南西約50kmに位置する「レッド・ヒル」の南側斜面にヴィンヤードを購入して、ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンを設立したそうです。
当時、アメリカ国内でもまだワイン産地としては無名に近かったオレゴンに目をつけ、ワイナリー設立に至ったことは非常に珍しく、話題を呼んだといいます。
丘の上からの景色
上の写真はワイナリーのある「レッド・ヒル」から。様々な方向を向いた斜面がいくつも入り組んでいる丘で、小さく小分けにされたヴィンヤードはなんだかブルゴーニュを思わせるものがあります。最高の立地と最高の気候・・・まさに理想の環境です!
見えたぁ!なんて素敵な景色!わぁぁすご〜い!
サインに導かれながら丘を登り、数々のワイナリーの門を横切りながら何とも美しい景色に感激感激!様々な方向にうねりうねりなヴィンヤードが次々に広がっていて、本当に、本当に、キレイ。来て良かったな〜と思わず笑顔がこぼれます。
そして・・ついに 右手に見えてきた「Domaine
Drouhin」の立派なサイン。 砂利道に沿ってヴィンヤードを突き抜けると、開いた先にはワイナリーが見えました!
丘の上にそびえたつドメーヌ・ドルーアンのワイナリー>ステキ!!
立派な門構えと見渡しの良い景色、テラスにはワインを片手に一杯出来るテーブルもあり、 とってもとってもステキなワイナリーです。
ワイナリー前で記念撮影・丘からの景色が一面に広がるテラスはロマンチック
さて、肝心のテイスティングは(どきどき)3種類!
ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンは、1996年ヴィンテージが初リリースの・シャルドネ・アーサー、そして代表格ワイン、ピノ・ノアールと、少量生産のピノ・ノアール・ロレーヌ、全3種類をリリースしています。
ワイナリーのスタッフもとてもフレンドリーで親切でした!
まず頂いたのはシャルドネ・アーサー。
ここのシャルドネは白桃などフレッシュなフルーツの香りやミネラル感に加えてアーモンドや蜂蜜の風味、オーキーな甘苦さも特徴です。新樽はなるべく使用せず、デリケートでエレガントなバレルの香りが利いていて、骨格もしっかりしたワインでした。
え?これ、ブルゴーニュのピノ・ノワールでしょ??
ピノ・ノワールの美味しさはまさにここにある!!
さて、オレゴンピノの代表格といわれるドルーアンのそのお味といったら!
これはブルゴーニュワインと見分けがつかない!!
試しに仲の良いソムリエさんにブラインドで試してみては??(笑)
ブラックチェリーやブラックベリー、ラズベリー、ほのかなハーブ香、コーヒーやココアの香り、アタックはエレガントでまろやかなタンニンとホワイトペッパーのスパイス感。長〜い余韻。
そして、オレゴン・ピノ・ノワールのエレガントさに対して、スペシャルな厳選ワイン・ロレーヌは1年長い樽熟成を経ているのこともあり、かなりリッチで濃厚。
「美味し〜〜い♪」
まさにブルゴーニュのピノ・ノワールの美味しさを代表したような「お手本的ワイン」優等生で、素直で、安心するワイン、ブルゴーニュ好きの方なら必ず納得しますね〜。
深い香り、複雑な味わい、繊細なタンニン、長い余韻・・・。
「あぁ。これは10年後に飲んでみたいワインだわ・・・」と、まさに感心のひと時でした。(今開けてもも美味しいです。ロレーヌならデキャンタしておくといいと思います^^)
愛らしいアルバムを見つけました・・・^^
さて、ワイナリー内を歩いていてふと、目にとまるアルバムが置かれていました。
ドルーアン・ファミリーのアルバムから夢の詰まったお写真
ここのワイナリーは家族で代々やっているワイナリーなんです。 こんな小さい子が研究室に立って実験をして、お母さんがそばで教えている、何だか暖かい気持ちと憧れのような気持ちで一杯になり、思わず「写真」を「写真」に収めてしまいました!
ちなみに・・ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンのワインメーカーはドルーアン家長女であるヴェロニク・ドルーアン。オレゴンを国際的なピノ・ノアール産地へと押し上げるきっかけとなり、今やオレゴンとブルゴーニュを結ぶシンボル的存在の醸造家です。
「ブルゴーニュのコピーを造ろうとは思わない。でも、シャンボール・ミュジニーが理想的なピノ・ノアールとして頭の中にある。自分のオレゴンもそこに近づきたいと願っている」
そんな彼女は今でもフランスのメゾン・ジョゼフ・ドルーアンとオレゴンを行ったり来たり飛び回って活躍しているそうです。
そして彼女の3人の子供の名前が、ロレーヌ、アーサー、ルイーズ。ワインのネーミングはここから来ているのですね♪
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