このワインは昨年日本に初上陸したワインで、年間僅か3500本しか生産されないこだわりのワインです。造り手はジャン・リュック・ポワンソ氏。
曾おじいちゃん、おじいちゃんの代までブルゴーニュで一連のグランクリュワインを扱うネゴシアンをしていたという家系に育ったジョン・リュック・ポワンソ氏。彼は数年にわたる金融界での経験を経て投資だけをするつもりでしたが、『ワイン醸造のことをかじっていくうちに、いつしかのめりこんでいる自分を発見した』といい、ワイン造りに身を投じることになります。
各アペラシオンのドメーヌをほぼ全てを廻り、彼の厳しい要望に答えられる生産者を探し、そのパートナーより自分の目で確認した出来のよいブドウだけを購入しています。(彼はブルゴーニュのブドウ買い付けにかけては名高いジョン・ルイ・ギュフェンスに指導を受けたネゴシアン兼醸造家のエリック・テクシエに出会い能力を開花させています)
現在ではカシスやパレット、バンドールなど各アペラシオンでその違いをうまく表現しており、南仏の造り手でもかなりの注目を集める生産者となっております。
今年2月にフランスに行ったときに撮った写真です。
自分の畑があるところを指差しているジャン・リュック・ポワンソ氏です。
なかなかの男前です。
●場所
●木製タンク
ジョン・リュック・ポワンソは昔は伝統的に使われていた木製上部開放型タンクを使用しております。台形形をしたこの木製タンクはボルドーではオーブリオン以外の5大シャトーそしてブルゴーニュではDRCをはじめ伝統的に使われています。(彼がこのタンクを使用するのはブルゴーニュでネゴシアンをしていた家系に生まれたからです。)
DRCでも使われる上部開放型木製タンク
木製タンクの特徴は、アルコール発酵という熱を伴う化学変化が『木』に接触する
ことで温度上昇を抑える効果と樽成分がよりワインになじむという効果があります。
驚くべきことにジョン・リュック・ポワンソでは、この木製タンクをブドウごとの収穫の時期の差を利用し各アペラシオンを移動し使用しています。
●評価
≪レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌≫
『若きヴィニュロン、ベストワイン、明日のスター』
ジョン・リュック・ポワンソはフランスワイン誌『レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス』において
『若きヴィニュロン、ベストワイン、明日のスター』として大々的に紹介されました。彼
はプロヴァンスワインのポテンシャルを信じ、プロヴァンスのアペラシオンを騒がせる存在となるばかりか、今ではブルゴーニュの造り手たちの間でも話題となっています。
〜レビュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌記事〜
『バディアンヌ』(ネゴシアンとしての名)を2000年に設立することで、ジョン・リュック・ポワンソは60年代後半から途絶えていたファミリー・ネゴシアンを再開することとなる。しかしながら、状況は当時とはまったく異なっている。醸造するのはブルゴーニュではなくプロヴァンスのブドウであり、(40年前にはネゴシアンの仕事内容は)平凡なルーティーンワークだったのに対して、ジョン・リュックの大志を反映したものとなっている。ことの始まりは1995年、ブルゴーニュの白ブドウ買いにかけては名高いジョン・ルイ・ギュフェンスに指導を受けたローヌのネゴシアン兼醸造家エリック・テクシエに出会ったことにある。金融経済界を捨て、我らがジョン・リュックは醸造学校で習う机上の理論をおさえた上で、をそれぞれのアペラシオン現地で醸造をし、SO.2の使用は最低限に抑え、自然酵母を使う。ブドウ本来の味を生かすため樽は3〜5年樽を使用する。2003年、ジョン・リュック・ポワンソのカシスは、パレット、そしてバンドールに早くも、テロワールとの同化を感じさせる。
≪デキャンタ誌≫
デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード2005
バディアン2003 オススメワインに選出!
text by (有)オーレ・ジャパン 小川 |