信じられない程の時間と手間をかけて造られるヴィン・サント
ペトローロのヴィン・サントは陰干ししたブドウを年明けの2月頃にプレスして、果汁を50〜200Lの小さな樽にいれ、その樽の中でゆっくり発酵をはじめ、約6年間継ぎ足しもせずにゆっくりと熟成されます。
乾燥によるブドウの濃縮にくわえ、熟成によりさらに濃縮されるため、できあがったワインは独特な個性と甘みをもった逸品となります。
以下の醸造方法をご覧いただくと、その手間と稀少性も納得です!
<ヴィン・サントの醸造方法>
空気圧式のプレスによって柔らかくプレス
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マスト(圧搾した果汁)をデカンターに移して2日間ほど置いて落ち着かせる
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マストは"caratelli(カラテッリ)”と呼ばれる50L〜200Lの小さなオーク樽に移ウツされるが、容量の70%くらいまで満たすのみで、空気のスペースを残しておく。新樽も一部使用します。
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通気の良いヴィンサント専用の蔵”vinsantaia(ヴィンサンタイア)”にて発酵・熟成を始める。 “madre(マードレ=母)”と呼ばれる、過去のヴィンテージの熟成によって樽底に沈殿した澱(酵母などが混ざっている)をマストにくわえ、発酵が始められる
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ウイヤージュ(補酒)を一切せずに7年間熟成される。酸化熟成により複雑な香気がうまれ、水分の蒸発によりワインはより甘みが凝縮され、濃縮感をましていく。7年の熟成により約60〜70%が失われる。(100Lのマストが7年後には30〜40Lにまで濃縮される)
冬場の外気の寒さや糖度の高さにより発酵が一期では終わらず、「発酵」→「熟成」→「発酵」・・・と繰り返す。DOCの規定では最低3年の熟成が義務付けられているが、ペトローロをはじめとする最高級ヴィンサントの作り手は6年〜7年ほど熟成させる。
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アッサンブラージュを行い、瓶詰めされる。
若きペトローロ・オーナー、サンジュスト氏の情熱
ワインの世界へ導いた母と、生家のワインを飛躍的に向上させたサンジュスト氏
オーナーのサンジュスト氏はもともと大学で美術史の博士号をもつ芸術家。現代の注目すべき若手アーティストとして美術評論家からも名前を上げらるなど将来を嘱望されていました。
しかし、彼は生家のワイナリーの畑に偉大なワインを生み出す可能性を秘めていると確信し、実家に戻ったのです。そして、理想とするボルドー・ポムロールのワインのようなしなやかで、優雅で、かつ洗練されたワインを生み出すべく、メルロー100%の「ガラトローナ」つくりに励み、いまやワイン・スペクター紙で常に高得点を獲得し「トスカーナのペトリュス」との称号まで獲得しました。
彼の理想とする優雅でやわらかな味わいのワインは、地元品種サンジョベーゼ100%で作るワイン「トリオーネ」でも見事に再現されています。こちらのワインもご購入いただけるので是非お試しくださいませ!
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