ウェスティンホテルで開催されたカリフォルニアワインの試飲会に出かけた社長・酒井から、「凄い美味しいワインがあったよ!」と嬉しさいっぱいの連絡が入りました。
そのワインはカリフォルニアの固有品種「ジンファンデル」を使った2000年のワイン。ラベルのデザインや、生産者のおじいさんのお顔も何とも温かみがあってとても魅力的。
生産量がとても少ないうえに、生産者がご高齢のため日本への入荷もこれが最後とのこと。急がなくてはなりません!
早速サンプルを購入し全員でテイスティングすることとなりました。
まるでアマローネのような・・・
コルクを抜いた瞬間から甘く芳醇な香りがフワーッと広がり、「これはいける!」と思わせるそんな香りがボトルから溢れてきました。
そして口に含むと「美味しいーーー!」と思わず叫んでしまったほどの感動的な味わいです。熟した甘みと、芯のある酸味、鼻腔にまで抜ける甘く華やかな香り。余韻も長く優しくいつまでも続きます。
野暮ったさは微塵もないのに、どこか懐かしく優しい味わいのワイン。
7年の時を経て熟成したジンファンデルは、干し葡萄で造られるイタリアの高級ワイン「アマローネ」を思わせる、そんな深みを持ったワインとなっています。
このトロケイのジンファンデルが、テイスティングをした私たち全員のお気に入りワインになったことは言うまでもありません。
ジャミーな甘みのずんぐりとしたジンファンデルしか飲んだことのなかった私にとって、このトロケイとの出会いは忘れがたいものとなりました。
輸入元に残っていたワインをすべていただくことを決めました。
残念ながらすでに生産終了
しかし、このワインはもともとの生産量が少ないうえ、国内消費のみでワインが無くなってしまうため輸出をされることはほとんどありませんでした。
しかも、オーナーであるビル氏はご高齢のためか今となっては輸入元とも連絡がとれなくなっているそうで、今後日本に輸入するのは無理とのこと。
さらに、ジンファンデルについては葡萄畑がカベルネ・ソーヴィニヨンに植え替えられてしまったため、2002年を最後に生産終了となっているのです。
飲みたくても、もう無いのです。
もともとワイン愛好家であったビル・カドマン氏の夢が詰まったワイナリー「トロケイ」は知る人ぞ知る存在で、ロバート・パーカーのような著名な評論家の評価を受けることもないワインですが、一度飲んだら病み付きになる、そんな美味しさ、暖かさを持ったワインです。
ご興味を持たれた方、絶対に後悔しない素晴らしい熟成ジンファンデルですので手に入る今のうちにお試しくださいませ!
ちなみに、酒井は「このワイン、売りたくないな。僕が欲しいから・・・」とつぶやいておりました。独り占めはさせませんよ!
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