「ベイビー・アマローネ」って何?
「ベイビー・アマローネ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
「アマローネ」はご存知の方も多いかと思います。イタリアワイン好きや、多くのワインラヴァーが、「お気に入りワイン」として上げるワインの代表格、イタリアでも偉大なワインの1つとして必ず名前が挙がる、ヴェネト州を代表するワインです。
まずは、「ベイビー・アマローネ」の正体を知っていただくため、まずはアマローネの造り方から、簡単にご説明しますね。(読むのが面倒な方は飛ばして読んで下さいね(笑))
アマローネ
アマローネををつくる際には、「アパッシメント」という伝統的な2つの手法があります。「アパッシメント」とは、ブドウを陰干しして乾燥させる手法で、余分な水分を飛ばし糖度の高まったブドウを搾ったものを発酵させることにより、旨味を凝縮させ、独特の風味とコク(アマーロ(ほろ苦さ))を出した特殊なワインになります。
手間と時間がかかる醸造方法、必要以上に慎重なブドウの選別が要されます。
リパッソ
さて、リパッソという言葉はご存知でしょうか?
発酵を終えたワイン(ヴェネト州のヴァルポリチェッラ)にアマローネを造った後の搾りかす(皮や澱)を加え、もう一度発酵させる独特の製法のことを言います。(リパッソ=発酵を2回行う)
これにより、通常のヴァルポリチェッラに比べアルコール度数も高くなり、複雑味や力強さをそなえた、余韻の長い長命なワインが出来上がります。
新!「ベイビー・アマローネ」誕生
リパッソによって出来たワインはアマローネの力強さや独特の風味が加わり濃厚に仕上がりますが、時に果実味に欠け、苦味や酸化のニュアンスが強くなる可能性を引き起こします。
そこでアレッグリーニは、リパッソの手法を用いながら、新たな製法を研究し、これによって出来たワインを「ベイビー・アマローネ」と呼んでいます。
使用するブドウはコルヴィーナ・ヴェロネーゼ70%、ロンディネッラ25%、サンジョヴェーゼ5%。全体の70%(コルヴィーナ)は収穫後すぐに醸造し、残りの30%は4ヶ月間乾燥(アパッシメント)させてアマローネ用の干ブドウにします。
発酵を終えたワイン(コルヴィーナ70%)にアマローネ用の干ブドウ(残りの30%)を加え、再び発酵させています(伝統的リパッソの手法だとアマローネの搾りかすを使用)。
これにより、アマローネのニュアンスを持ちつつ、従来のリパッソの方法よりも洗練された、かつリパッソ同様のコクが得られる新たなワインが出来たのです。 |