5大シャトーで最も通好みとされる
シャトー・オーブリオンは、5大シャトーの中でもひとつだけ、特徴的な存在にあります。
知っている方も多いと思いますが、1855年に行われたボルドーの格付けは、「メドック地区」を限定したものでした。にもかかわらず、唯一メドック地区以外の場所、グラーヴ地区から、このシャトー・オーブリオンが選ばれ、さらには5大トップシャトー、第一級格付けが与えられたのです!その異常なまでの偉大さは、この事実が物語っています。
地区の違いもあり、スタイルも他の4つの一級シャトーとは多少異なり、その美味しさが「通好み」と言われている理由でもあります。
香りが最も華やか!飲み頃期間が長い!
そのオーブリオンの特徴は、最も香りが高くエレガントで、早いうちから飲み頃を迎え、それでいて30年以上もの熟成に耐えられるほど飲み頃の期間が長い事にあります。
他の偉大なワインの場合、若い頃は逆にタンニンが硬く渋みを感じてしまう事がありますが、オーブリオンの場合はもう少し、エレガントな印象を与えます。
エレガントでありながら、熟成と共に更に風味を増すオーブリオンの、舌の上でとろけるような華やかな香りは、ワイン好きの多くが魅了されているのです。
偉大だからこそ出来る、偉大なセカンド
偉大なワインの生産をする為には、多くの犠牲がある事をご存知でしょうか?
グランヴァンと言われるワインはその名声を保つ為、香りの豊かさ、力強さ、複雑さ、タンニン量、全てを考慮して、そのグランヴァンの品質に見合ったワインだけが厳しく選別され、生産量の限られた貴重な偉大ワインを生み出します。
例えば、全く同じ畑で同じように育てられたブドウにも多少のばらつきがあり、造られたワインも樽によって出来上がりの品質にばらつきがあったりします。その為瓶詰めの前に厳しい選別が行われ、グランヴァンに適したワインだけが選ばれるのです。
その中で切り捨てられたワインが「セカンドワイン」として世に出されるわけですが、このワイン自身、偉大である事は言うまでもありませんよね。
グランヴァンと全く変わらないテロワール、全く同じ畑で栽培から収穫、ブドウの選別に至り、全く同じワイン造りによって造られたものなのですから。
※シャトーによっては、樹齢の若い木から出来たブドウを使用していたり、別の区画から取れたブドウ、また収穫の時点で分けて行っているシャトーもありますが、オーブリオンの場合は、瓶詰め手前まで、同じように造っているそうです。
このようにして品質レベルで分けられたセカンドワインですが、通常グランヴァンに比べて多少ボリューム感やタンニン量が優しく、逆にフルーティでしなやかな面、若い内に美味しく頂けるという特徴があります。
グランヴァンの美味しさを、ちょっと早めに気軽に楽しめるセカンドワイン、お値段を見れば、そのお得感、理解していただけますでしょうか!
信じられない価格の高騰っぷり!
グランヴァン、その価格の高騰は、ワイン業界の人間達もビックリするほど、近年大幅に急上昇しています。
セカンドですら、1万円以下で手に入れることが出来なくなってきてしまいました。
これから価格は高騰するばかりでしょう・・・。 |