ルモワスネ社のベルナール・ルポルト氏が来日し、その熟成ワインの美味しさの秘密を伺う機会に恵まれました。
聞くところによると1985年以来初の来日試飲会とのこと。運命的タイミング!本当にラッキーです♪
まさに、Poweful and Elegant!!
何と言っても感動したのは、どのヴィンテージにも個性があり、土地の特徴、ヴィンテージの特徴がありながら、全てにおいてとにかく、
古酒とは思えないほど、濃く、若々しい色合い
芯の通った骨格(ボディ、コク、酸)
があること、でした。
その中に、あるんです。
滑らかで、熟成した優しさ
エレガントな落ち着いた味わい
が。
恐るべし!若々しさ!!
1967年ヴィンテージ(ちなみにヴォーヌ・ロマネのレ・ショーム)もいただきましたが、若々しい!
40年前のワインだなんて到底信じられないほど、ジューシーで余韻が長くて、骨格がしっかりと残っているのです!
これは私の中の「ヴィンテージワイン」のイメージを、一気に変えてしまうほどでした。
〜「本家カーヴでの熟成」が鍵!〜
どうしてそれ程の若々しさを保てるのでしょう?
せっかくお話を伺ってきたので、その秘密を皆さんと共有したいと思います。
ブルゴーニュに残された富豪の中の富豪
ルモワスネ社前当主のローラン・ルモワスネ氏は、ニコラ(フランス最大のワインショップ)のクルティエ(仲買人)であり、またワイン界で多くの生産者から高い評価と尊敬を得ているすごい人ですが、ブルゴーニュで最も富豪といわれる家系の一人でもあります。
フランス・ボーヌにあるワイナリーには古くから、膨大な広さを持つワインカーヴを所有しています。
大量のヴィンテージワインはブルゴーニュ最大
その大きなワインカーヴィに眠っているヴィンテージワインの数はなんと、100万本とか!約500種類ものヴィンテージワインが眠っているのだそうです。
(ベルナール氏は、「これを1000種類にするのが夢なんだ」と、語っていらっしゃいました)
まさにブルゴーニュNO1のお宝カーヴです。
完全蔵出し
そこには、「飲み頃になるまではリリース(世に出すこと)しない」というルモワスネ社が断固として守りつづけている信念があります。
(その為には広い土地と資金が必要で、望んでいても実現出来ないドメーヌばかりなのが実情です)
まさに、大金持ちだから実現できた、完全蔵出しワインなのです。
旅のストレス一切なし!!
ビン詰めされたワインはすぐカーヴへ置かれ、リリースまで、何十年もの間全く動かされることなく、静かに、大事に熟成されます。
ワインにとって最高の環境下で育ったワイン達は、市場に出回り旅をしているワイン等とは比べ物にならない、「力強さ」が残っています。
1本1本、手作業で澱引き・リコルク
20年に1回の澱引き、そして出荷前のワインは必ず、そっとコルクを抜いて不足分を補填し、リコルク(新しいコルクに替える事)して世に出されます。
とってもとってもデリケートでリスクを伴う作業ですが、熟成ワインにはとっても大事なメンテナンス、そして消費者にとっては安心で確実(しかもラベルが綺麗で目減りがないなんて!)かなり嬉しいサービスですよね。
〜RENOMMEEは特別!!〜
ルノメと名づけられたブルゴーニュルージュは、ただのブルゴーニュルージュではありません!
いい年にだけ、素晴らしいキュヴェだけを選りすぐって、その地域のベストキュヴェとしてリリースしているのです。
「ルノメ」とは、「名声」の意味を持ちます。
また、 ローラン・ルモワスネ氏のお気に入りワインとも言われています。
まだまだ熟成が可能!
正直、驚くのは、ブルゴーニュ・ルージュにして、まだまだ熟成のポーテンシャルがあることです!
ルモワスネ社のACブルゴーニュは赤白ともに、村名ワインとほとんど同じ葡萄を用い、そのスタイルも同じく、かなりの長熟型として造られているそうです。
60年代のブルゴーニュ・ルージュでも十分美味しく飲めるとか!
本当にすごい。5倍10倍価値のあるワインです。
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