サッシカイアとは
イタリアワイン界の革命児今更ご説明をするまでもありませんが、サッシカイアは、イタリアワイン界に風穴を開けたと言っても過言ではない伝説的なワインです。
厳格な法律に縛られ、質よりワイン法の遵守に重きがおかれていたイタリアワイン界にあって、サッシカイアはワイン法に縛られない、最上のワインを目指し、トスカーナ・ボルゲリの地でボルドーに負けないワインを造ることを目的に生産が始めらました。
当初、家族消費用のワインでしかなかったサッシカイアでしたが、1978年のある出来事を機に世界的な注目を集めることとなります。ロンドンで開催された試飲会でボルドーグラン・ヴァンなど並み居る強敵を出し抜き、なんとカベルネ部門第一位になったのです!
このサッシカイアの快挙を皮切りに、スーパートスカーナ・ワインが世界的ブームになったのはあまりにも有名です。
イタリアワイン法の枠にはまらない「サッシカイア」の存在を当初苦々しく感じていたイタリア政府も、1994年にはサッシカイアの葡萄品種、熟成期間にあわせた新しいDOC「DOCサッシカイア」まで作ってしまいました。
サッシカイアは、ワイン法まで変えてしまった特別なワインなのです!
地図上の星の間左にある緑の畑がDOCサッシカイア
夢は地元トスカーナで高貴なボルドータイプワインを造ること
イタリアのワイン法では歴史的にその土地で栽培されてきた葡萄品種を用いたワイン造りが基本とされていて、ワインの格付けにおいても質より葡萄の品種による基準が重視される傾向にありました。 そんな中、ボルドーをモデルとした「ノーブル(高貴)」なワインを造ることを夢見ていたのが、サッシカイアの先代の運営者である、若き日の故マリオ・インチーザ・デラ・ロケッタ氏でした。
マルキ・マリオ・インチーザ・デラ・ロケッタ氏
当初、地元の軽ろやかなワインに慣れていた人々にがっちりとした濃いフルボディのワインは受け入れられず、1948年から1960年までの間サッシカイアは家族のためだけのワインとなっていました。しかし、その後徐々に評判は広がり、1965年には畑を広げとうとう1968年ヴィンテージでメジャーデビューを果しました。シャトーラフィットの葡萄から始まるサッシカイアに使われる葡萄品種はボルドーと同じカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランですが、そもそもはシャトー・ラフィット・ロートシルトのオーナー、ロスチャイルド男爵からの贈り物であったことご存知ですか?競馬仲間として親しかった男爵が、ボルドータイプのワインを造りたいなら・・・とプレゼントされたそうです。サッシカイアの高貴な香りと味わいは恵まれたテロワール、入念な手入れ以外にもこんな逸話が影響しているのかもしれません。
毎年続く高評価
サッシカイアは当然のことながらヴィンテージごとにその個性を引き出し、高得点をはじき出します。 その歴史は、1978年イギリスの評価誌「デカンター」主催、名だたる評論家が集まる試飲会で、「ベスト・カベルネ」に選出、1982年のヒュー・ジョンソンのポケットワインブックで「Italy's Best Wine」に選出など、華麗なる経歴に彩られています。
初めて偉大な評価を受けてから30年、今なおロバート・パーカーなど評論家、愛好家から絶大な支持を受け続けています。
ヤーコポ・ポリ
1898年、ジオバッタ・ポリGiobatta Poliによってグラッパ生産の中心地であるバッサーノ・デル・グラッパの近く、風光明媚なスキアヴォン村に設立されたポリ蒸留所は、ポリ一族によって100年にわたり引き継がれてきた伝統ある蒸留所。それから100年以上、4世代にわたり、優雅な高品質グラッパの蒸留のために技を磨いてきました。
グラッパ・ディ・サッシカイア
このグラッパは、サッシカイヤを造るテヌータ・サン・グイドのワイナリーから新鮮なままヤーコポ・ポリの蒸留所に運ばれた、カベルネソーヴィニヨンと少量のカベルネフランの葡萄滓から造られます。
葡萄滓を大釜の中にいれ、蒸気でじっくり3時間かけて、2回程単式蒸留をします。蒸留のたびに、葡萄滓を手作業でいれなおさなければならず、大変手間がかかります。蒸留原酒の最初と最後は、不純物が含まれるためカットされ、純粋な部分のみをとりだします。
これを4年間、静かなセラーにてフレンチオークで熟成させたあと、75%のグラッパ原酒は蒸留水によって40%まで薄められ、出荷されます。
バリーリ・ディ・グラッパ・ディ・サッシカイアは、フレンチオークで4年間熟成後、サッシカイア(ワイン)の熟成に使用したバリックでさらにもう1年熟成させた逸品です。 |