昨年に引き続いての厳冬(ブルゴーニュはマイナス15度まで下がりました!)の後、温暖な春が訪れました。
しかしながら、水不足に見舞われた昨年とは打って変わって、今年は多雨の年となっております。
4月〜6月はほぼ毎日雨が降り、開花は、昨年より約1ヵ月遅れの6月5日〜20日頃となりました。(開花日だけ見ると、1990年代に戻った感じです。)
7月は、朝は10度前後、日中は20〜25度前後で、比較的涼しい気候が続いています。
雨は、相変わらず多いです。この多雨によって、目下、ミルデュー(ベト病)とオイディウム(うどんこ病)が蔓延しております。
また、6月30日の大規模な雹害により、収穫量は地域によって例年の20〜50%減と見込まれております。友人の栽培家の中にも深刻な病害に悩んでいるところも多く、誰もが晴天を待ち望んでいる状況です。
(昨年は誰もが雨を待ち望んでいたのに・・・天候は本当に難しいです。うちの庭のバラの花も、2008年に引っ越して来て以来、初めて病気になりました・・・)
しかしながら、私の契約畑はすべて標高400mの高台斜面上にあり、水捌けが良いことに加えて、風が年中強く吹いているため、今のところ病気は皆無です。改めて、ここの区画と契約をして本当に良かったと思っております。
また私の契約畑では、毎年、ミルランダージュによる小粒の凝縮したぶどうができることが多いのですが、今年も大部分がミルランダージュとなっており、今後の天候次第ではありますが、皮の厚い、凝縮したぶどうの収穫を期待しております。
ただし今年は、クリュー(ぶどうの房に結実せず、実が下に落ちてしまう現象)が発生しておりますので、収穫量は激減となりそうです。
開花日から計算した収穫開始予定日は9月中旬頃とされていますが、私は、天気予報とにらめっこしながらですが、できれば9月下旬まで待って、ぶどうをぎりぎりまで完熟させたいと思っています。
「ガメイは、完熟が命」ですので。
2012年7月11日 メゾン・ルー・デュモン 仲田晃司 |