1986年のシャトーマルゴー

1986年のシャトーマルゴー作柄・出来

1985年に続くもうひとつの卓越したヴィンテージ。
しかし1985年は魅力的であったが、1986年はいかめしかった。珍しくもヴィンテージ(2000年まで)は最初から力強く凝縮されていた。これ以前にこれほ
どの豊潤さやバランスに出逢うためには、伝説の1961年に遡る必要がある。
1986年は驚くべきヴィンテージであり、非常にゆっくりとした熟成が、殆ど前の時代のワインを思わせる。タニックなストラクチャーは非常に引き締まり、とても濃密で、時の流れにつれてのみどうにか柔らかくなる。ブーケは今日開き始めているが、まだその果てしない潜在性の僅かな部分しか表現していない。味わいは、馥郁とし芳醇で、まだ僅かに固い。そろそろ飲むべきだろうか?…(2007年12月)

 

1986年のボルドーメドック地区マルゴー村の気候

夏の非常によい天候は、私たちが思っていた以上に よい効果をもたらしたことが分かった短い雨の通過 する9月20日頃まで殆ど続いた。その後すぐに、好 天が戻り、ブドウの収穫の間じゅう続き、ブドウの 実が素晴らしい成熟を手に入れることができた。 (10月1日の収穫)

 

セカンドラベル パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー 1986

パヴィヨン・ルージュの非常に偉大なヴィンテージ。しかも1986年には、殆どすべての区画が、もちろん並外れた気候条件のお陰で、非常に良質のワインをもたらした。また私たちは最も若く最も生産力のある区画のブドウの房を初めて間引くことを決めた。パヴィヨン・ルージュは、もちろんファーストワインよりももっと熟成しているが、まだ頂点に達してはいない。飲み始めることはできるが慌てることはない。(2002年9月)

 

白ワイン パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー 1986

パヴィヨン・ブランの偉大なヴィンテージで、優美さと爽やかさともに、力強さと深みを理想的に結びつけている。瓶詰めから20年以上たち、ワインは依然として驚くほどに、爽やかであると同時に充分に熟成している。このワインは、偉大な爽やかさを留めながら、ボトルの状態で味がよくなるというパヴィヨン・ブランの能力の素晴らしい証しを与えている。(2009年7月)

 

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