(1)ロングフレッシュシリーズは本体2ヶ所に穴があいています。この2つの穴は通気孔で、動力を一切使わず上部の穴から庫外の新鮮な空気を取り入れ、下部の穴から排出しています。これにより、扉の開閉がなくても1日に2?3回庫内の空気が入れ替わりますので、庫内はいつもフレッシュな空気で保たれます。また、空気中には水蒸気が含まれていますので、空気を交換すると同時に水分も取り込んでいます。そのため、水を補給する必要がありません(冬場の乾燥期や温度が低い環境などでは補給が必要な場合もあります)。私たちがロングフレッシュシリーズを「呼吸するワインセラー」と呼ぶのはこのためです。この空気交換システムはスイスのフォルスター社が取得した特許技術です。
(2)私たちが日常使っている「湿度」というのは「相対湿度」のことです。相対湿度は次の式で表されます。
相対湿度(%)=空気中の水蒸気量(g)÷空気が含む事の出来る水蒸気量(g)
空気は、温度が高いと多くの水蒸気を含むことができ、温度が低いと少しの水蒸気しか含むことができません。例えば、25℃の時に空気が含むことができる水蒸気量は1m3あたり23gですが、15℃の時は13gです。よって、同じ量の水蒸気を含んだ空気でも、25℃の時には40%であったのが15℃のときには70%、と相対湿度は変化します。
要するに、空気中の水蒸気量が同じでも、温度が変化すると湿度も変化するということです。通常、ワインセラーの庫内と庫外とでは庫外の方が温度が高いので、庫外の空気が庫内に入ると湿度は上昇します。
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