☆☆☆ テイスティングコメント ☆☆☆
ベリーとカカオのしっとりとした渋みと甘み、滑らかな舌触り。時間とともに開花する豊かな香り。
グラスに注ぐと向こうが見えないほどの濃い黒紫の色合いにまず驚きます。
ブラックベリーの濃密なアロマに、控えめなバニラ、トーストのような香ばしさが上品に香ります。しかし、最初の香りは控えめではじめのうちは閉じ気味。アレ?と思いながらたっぷりとミツコズ・ヴィンヤード メルローをグラスに注ぎ、ゆっくり食事を進めていきます。
そして1時間ほど経った頃、突然香りが紐解かれたように開きはじめたのです!
ブラックベリーやブルーベリーのコンポートやリキュールの甘みのある香りがたち始め、樽に由来するトーストの香ばしさが深みを演出。さらに、オリエンタルなスパイスのセクシーなニュアンスが華やかさを与えていきます。
味わいはストレートなベリーの品の良い甘みとナチュラルで穏やかな酸味がまず広がり、カカオのしっとりとした渋みと甘みがアフターに広がります。力強く、重量感のあるタンニンがたっぷりと感じられるにもかかわらず、全体に重たさがなく滑らかなテクスチャーが印象的。
すっごく上品で重みのあるワインなんです!
まるでボルドーの質の高いワインを飲んだ時のようなエレガントさに満ちていて、ゆっくりとかみ締めるように飲みたくなる完成度の高さがあるのです。
しとやかで全体の均整がとれた深みのあるメルロー。ゆっくりと口の中で旨みを楽しみながら、しっとりと楽しむことができるエレガントな味わい!
すっごく上品で重みのある味わいに、思わず笑みが溢れてしまいました。
メルローとラベルに銘打ちながらも、実はマルベックとプティ・ヴェルドが少量ブレンドされており、このキメ細やかな心遣いが味わいに深みを演出している一つの要因かもしれません。
濃すぎる、あるいは暑過ぎるような過熟感や余計な甘みはなく、穏やかで滑らかな舌触りはベルベットのよう。しっとりと口の中を満たしていくのです。
抜栓2日目が特に魅力的です!
そして、このワインは二日目になるとさらに花開き、湧き出るよな香りの層をみせはじめます。
ベリーのニュアンスにはリキュールのアロマが加わり丸みを増します。スパイスには、クローブ、やシナモンにくわえガラムマサラのエスニックな印象が強く出始め、樽の香ばしさに甘みが加わります。
タンニンはさらにワインに溶け込み前日よりもまろやかさが増して、カカオの品のいい甘みをさらに感じるようになります。
もし、お時間に余裕がありましたら、ぜひとも栓を抜いた翌日に大ぶりなグラスで召し上がることをオススメします!このメルローの質の高さを更に感じていただけるはずです。
|