究極のカルトワイン
神の雫『第七の使徒』の生産者
デリバリーワインの太田です。
究極のカルトワインを造る「シネ・クア・ノン」。
「カルトワイン」という言葉が、カリフォルニアの高額ワインの多くに多用されていていて、もはや聞き慣れた言葉になりつつありますが、「シネ・クア・ノン」こそ、正真正銘のカルトワインと言えるワインの一つです。
初リリースは1992年ですが、パーカーの評価が異常に高く、今までに計8回も100点満点を獲得するほど。
今回ご紹介のワインはそのシネクアノンの「甘口貴腐ワイン」で、こちらもパーカー「98ポイント」と「95ポイント」く、とっても貴重なワインです。
「シネ・クア・ノン」はアメリカ国内での販売を、顧客リストを通してのみの販売に限定しており、たとえ登録している常連の顧客でも順番待ち、そのウェイティングリストの権利までもがオークションにかけられると言うほど、マニアなファンが多い造り手です。
日本では漫画「神の雫」にて、「サグラダ・ファミリア」と喩えられた『第七の使徒』に、彼の造る赤ワイン「The Inaugural Syrah(ザ・イノーギュラル・シラー)」が掲載され、注目を浴びました。こちらもパーカーポイント100点獲得。
『飲む芸術』byパーカー
「二度と同じワインは造らない」
とにかく常識にとらわれないワイン造りを貫くオーナー兼ワインメーカーであるマンフレッド・クランクルは、かなりの「変わり者」。
自分の哲学に沿ったワイン造りをすると共に、毎年変わるワイン名もアーティスティックなラベルもインパクトありの独自性のあるもの。
「二度と同じワインは造らない」そう語る彼の造るワインですが、毎年驚くほどの高い評価を得ている実力派ワインでもあるのです。
毎年変わるインパクトのあるワイン名
アーティスティックなラベル
今までにつけられたワイン名は実に変わっていて、
「In Flagrante(イン・フレグラント)」:「現行犯」の意
「Impostor Mc Coy」:「ペテン師野郎マッコイ」の意
「Ventriloquist(ヴェントリロクイスト)」:「腹話術師」の意
「Pagan Poetry」:「異教徒の詩」の意
「Incognito(インコングニート)」:「匿名者」の意
「Poker Face(ポーカー・フェース)」
などなど。その他のワインにもそれぞれの想いを持ってワイン名やラベルアートが選ばれており、彼の記事を読んでいると、感受性が高く想像力豊かで、天才肌な人物である事が伝わってきます。
「Raven Series」:「カラス」の意を持つこのシリーズも、彼の思う哲学が詰まったネーミング。カラスを「ユーモラスな悪戯っ子」と表現し、その「見事な生き方に感銘を受けて、ワイン名にしようと決めた」というのです。
パーカーの言葉「飲む芸術」、彼のワインはまさに芸術品なのだと思います。
※流通量も少なく稀少なため、オークションでは非常に高額な金額で取引されます。
稀少なカリフォルニアの甘口貴腐
さてさてそんな彼の甘口ワインです。
甘口ワイン「ミスター.K」シリーズは、全部で3種類、「ノーブルマン」「ストローマン」、「アイスマン」があります。
この「ミスター.K」はシネ・クア・ノンのオーナー、マンフレッド・クランクルが、甘口ワインの師匠として尊敬する、Alois Kracher(アロイス・クラッハー)氏の力を借りて造ったもの。
「ミスター.K」の名前の由来は、Kracher氏のイニシャルからきています。
実はこのクラッハー氏は2007年12月にお亡くなりになり、それ以降この甘口ワインは造られていません。
「ノーブルマン」はシャルドネ100%の貴腐ワイン。
100%新フレンチ・バリックにて発酵後、同バリックにて30ヶ月半熟成、その後瓶詰めされて出荷されます。
パーカー98点のついた2005年ヴィンテージは、「アルザスのドメーヌ・ヴァインバックのカンテサンスとほとんど変らない」と評され、「20年以上は保存できるだろう」と言われています。
このお値段、下手したらアメリカ現地で買うより安いかもしれません。間違いなく、「買い」だと思います。 |
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