日本で最も人気のあるカリフォルニアワインと言っても過言ではない オーパスワン。 カリフォルニアを代表する生産者 ロバート・モンダヴィ と、ボルドーの5大シャトーのひとつ 格付け第一級のシャトー・ムートン・ロートシルト の フィリップ・ド・ロートシルト伯爵、この偉大な二人の生産者が「カリフォルニア・ナパの地で、最高のワインを造り上げる」という目的の元、協力し完成したワインが オーパスワン です。
経験、技術、財力、モンダヴィとムートンが長年のワイン造りの経験で培ってきたノウハウを出しあい、1979年に初ヴィンテージがリリースされると、世界中のワイン愛好家から一気に注目を浴びます。以降、ワイン評論家たちからも高い評価を受けながら、その人気は不動のものとなっていきました。
オーパスワンのセカンド ワイナリーでしか買えない希少ワイン
オーパスワンの人気はワインの素晴らしさは勿論のことですが、もうひとつの要因に美術館のように美しいワイナリーの存在があります。
このワイナリーの建築は1984年に構想がはじまり、1989年の夏から着工され1991年まで建設が続きました。
ジョンソン・フェイン・ベレイラ社のスコット・ジョンソンを設計士として起用し、クラシックなヨーロッパの風情と、モダンなカリフォルニアのエッセンスを折り込んだ美しい建物が完成されました。このワイナリーはワイン生産地ナパの中心にあり、世界中のワイン好きが多く訪れる一大観光スポットとなっています。
そして、このワイナリーではオーパスワンのほかに、ここでしか購入することのできない特別なワインが販売されています。それが、今回ご紹介する オーバーチュア です。
オーバーチュアは生産本数がファーストのオーパスワンより少ないため、アメリカ国内でもワイナリーに訪れるか、公式HPで購入する以外に入手手段はなく、市場で普通に買うことができないワインとなっています。
生産ロットごとに変化する魅力的なワイン
オーパスワンでは1993年、偉大なるボルドーワインの伝統を引き継ぎセカンドワイン「オーバーチュア」を完成させました。
オーパスワンの畑では、唯一無二のワイン「オーパスワン」を造るためだけに細心の注意をはらい葡萄栽培をしています。この繊細で緻密な作業と監視はワインを造り上げるためのブレンド工程でも同様に行われるため、かなりの量のワインがオーパスワンには適さないとみなされそのままワイナリーに保存されていました。
しかし、これら適さないとされたワインもさらに熟成させてみると、また違った素晴らしさをみせはじめ、さらに、単一年にこだわらず数年分のストックをブレンドしてみると、驚くほどエレガントで複雑さを兼ね備えたワインができることがわかりました。
こうして生み出されたのが、オーパスワンの畑から造られたワインをマルチヴィンテージでブレンドして完成した オーバーチュア です。
オーバーチュアの品種構成はヴィンテージごとのロット選定によって変わりますが、オーパスワンの自社畑で栽培されている、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルドのボルドーの伝統品種で構成されています。
生産されるたびに、ブレンド比率や、樽熟成の割合など異なるのも、オーバーチュアを飲む楽しみの一つと言えるでしょう。
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