1990年のヴィンテージ作柄・出来・評価
フランス
ボルドー: 1990年のボルドーは、温暖で乾燥した夏と理想的な収穫期の天候に恵まれ、ブドウが完璧に成熟しました。特にカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローは、豊かな果実味とバランスの良い酸味を持つワインを生み出しました。多くのシャトーが長期熟成に適した高品質なワインを生産し、評論家からも高い評価を受けています。
ブルゴーニュ: ブルゴーニュ地方では、1990年は温暖な気候が続き、ピノ・ノワールとシャルドネが理想的な成熟度に達しました。赤ワインは豊かな果実味と滑らかなタンニンを持ち、白ワインはフレッシュな酸味と複雑な風味が特徴です。多くの生産者がこの年を傑出したヴィンテージと評価しています。
シャンパーニュ: シャンパーニュ地方では、1990年は温暖で乾燥した気候により、ブドウが十分に成熟しました。収穫量も多く、品質の高いシャンパンが生産されました。多くのメゾンがヴィンテージシャンパンをリリースし、豊かな果実味とバランスの良い酸味が特徴です。
イタリア
ピエモンテ(バローロ、バルバレスコ): 1990年のピエモンテ地方は、温暖で乾燥した夏により、ネッビオーロ種が完璧に成熟しました。バローロやバルバレスコは、豊かな果実味と力強いタンニンを持ち、長期熟成に適したワインとなりました。多くの評論家がこの年をピエモンテの傑出したヴィンテージと評価しています。
トスカーナ(キャンティ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ): トスカーナ地方では、1990年は温暖で乾燥した気候が続き、サンジョヴェーゼ種が理想的な成熟度に達しました。キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、豊かな果実味とバランスの良い酸味を持ち、長期熟成に適したワインとなりました。
スペイン
リオハ: 1990年のリオハ地方は、温暖で乾燥した夏により、テンプラニーリョ種が十分に成熟しました。赤ワインは豊かな果実味と滑らかなタンニンを持ち、長期熟成に適したワインとなりました。多くの生産者がこの年をリオハの優れたヴィンテージと評価しています。
ドイツ
モーゼル、ラインガウ: 1990年のドイツは、温暖で乾燥した気候により、リースリング種が理想的な成熟度に達しました。モーゼルやラインガウのワインは、豊かな果実味とバランスの良い酸味を持ち、長期熟成に適したワインとなりました。多くの評論家がこの年をドイツの傑出したヴィンテージと評価しています。
アメリカ
カリフォルニア: 1990年のカリフォルニアは、温暖で乾燥した気候が続き、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネが理想的な成熟度に達しました。赤ワインは豊かな果実味と滑らかなタンニンを持ち、白ワインはフレッシュな酸味と複雑な風味が特徴です。多くの生産者がこの年をカリフォルニアの優れたヴィンテージと評価しています。
オーストラリア
バロッサ・バレー、ハンター・バレー: 1990年のオーストラリアは、温暖で乾燥した気候により、シラーズ種が十分に成熟しました。バロッサ・バレーやハンター・バレーの赤ワインは、豊かな果実味と力強いタンニンを持ち、長期熟成に適したワインとなりました。多くの評論家がこの年をオーストラリアの傑出したヴィンテージと評価しています。
1990年ワイン ヴィンテージワイン
フランスにおける『歴史に残る世紀のヴィンテージ』と称される年。
春先から収穫期まで終始完璧な天候が続いたこともあり、ブドウがよく熟し、収穫量も多く非の打ち所がヴィンテージとなりました。
ボルドーでは特にメルロー種の出来が素晴らしく、ブドウの糖分含有量が高かったため、出来たワインもアルコール度がしっかりとしたフルボディの出来のものが多く、右岸のサン・テミリオンやポムロール、メドックでもメルローの比率の高いシャトーが非常によいできとなっています。ソーテルヌ、バルサックの甘口貴腐ワインも史上最高と呼ばれる出来。世紀をまたいで熟成が可能な素晴らしいワインが数多く生まれた年です。
ブルゴーニュでも88年、89年に続いて大豊作の年。ブルゴーニュ・コート・ドールの赤ワインはタンニンのしっかりした深い色合いの濃厚なワインが特徴的。特にコート・ド・ニュイやコート・ド・ボーヌの特級クラスは現在でも若々しさを感じられる出来です。白ワインも秀逸なものが出来ました。
ロワールやローヌ、シャンパーニュも非常に素晴らしい出来。イタリアスペインなども秀逸な年です。