1991年のワイン （平成３年）

1991年のヴィンテージ作柄・出来・評価

フランス

• ボルドー: 春の霜害と夏の暑さにより収量は減少しましたが、収穫期の好天により、特にポムロールやサンテミリオンなど右岸地域で優れた品質のワインが生産されました。
• ブルゴーニュ: 春の霜害と夏の暑さにより収量は減少しましたが、収穫期の好天により、特にポムロールやサンテミリオンなど右岸地域で優れた品質のワインが生産されました。
• ローヌ: 北部ローヌでは、シラー種が良好な成熟度を示し、特にコート・ロティやエルミタージュで高評価のワインが生産されました。

イタリア

• ピエモンテ: バローロやバルバレスコでは、ネッビオーロ種が良好な成熟度を示し、長期熟成に適したワインが生産されました。
• トスカーナ: キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノでは、サンジョヴェーゼ種が良好な成熟度を示し、バランスの取れたワインが生産されました。

スペイン

• リオハ: 気候条件が安定しており、テンプラニーリョ種が良好な成熟度を示し、長期熟成に適したワインが生産されました。

アメリカ合衆国

• カリフォルニア: 気候条件が安定しており、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどの品種が良好な成熟度を示し、バランスの取れたワインが生産されました。

オーストラリア

• 南オーストラリア: 気候条件が安定しており、シラーズ種が良好な成熟度を示し、バランスの取れたワインが生産されました。

ドイツ

• モーゼル: 気候条件が安定しており、リースリング種が良好な成熟度を示し、バランスの取れたワインが生産されました。

１９９１年ワイン　ヴィンテージワイン

1991年ヴィンテージは前年の1990年が非常に良い年だったため、そこと比べられてしまい損をしているヴィンテージではありますが、ボルドー、ブルゴーニュ共に、比較的地域による差がでた年といえます。

ボルドーでは春先の霜の影響と、雨が多くメリハリの無い天気が続いたこともあり、苦労の年となりました。特に天候の影響を受けたのは右岸のサン・テミリオンやポイヤックでメルローの生育不順が目立ちました。逆に左岸のメドック地区ではカベルネ種がそれほどの被害を受けなかったことと、それぞれのシャトーの工夫により厳しい天候を耐えたブドウから良質のワインも造られています。酸味とタンニンが程よいバランスで、軽やかな仕上がりとなるシャトーが多いようです。

ブルゴーニュも地域による差が大きく出た年です。特に良かったのはコート・ド・ニュイの上級畑とボジョレー。ニュイでは収穫量が少ない上に、悪天候で傷んだ果実も多く、厳しい選果が行われるところが多かったようです。そのため、出来上がったワインの量こそ少ないものの凝縮感のあるワインが多く、瓶熟成に堪えられる長熟向きなワインが多いです。ボジョレーは古典的な出来となり、芳醇で整った構成のワインとなりました。白ワインは品質にバラツキが激しいとされています。