2000年のヴィンテージ作柄・出来・評価
フランス
ボルドー
2000年のボルドーは、理想的な天候条件に恵まれ、卓越したヴィンテージとなりました。春は穏やかで、夏は温暖で乾燥し、収穫期には適度な降雨がありました。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローは完熟し、豊かな果実味とバランスの取れた酸味を持つワインが生産されました。特に左岸のメドック地区では、長期熟成に適した高品質なワインが多く見られました。
ブルゴーニュ
ブルゴーニュでは、春の霜害が一部の地域で影響を与えましたが、夏は温暖で乾燥し、収穫期の天候も良好でした。ピノ・ノワールは良好な成熟度を示し、エレガントでバランスの取れたワインが生産されました。シャルドネも同様に、酸味と果実味のバランスが良いワインが多く見られました。
ローヌ
ローヌ地方では、北部と南部で状況が異なりました。北部では、シラーが良好な成熟度を示し、力強くスパイシーなワインが生産されました。南部では、グルナッシュがやや成熟不足で、ワインの品質にばらつきが見られました。
イタリア
ピエモンテ
ピエモンテでは、春の霜害と夏の降雨により、ネッビオーロの成熟が遅れました。バローロやバルバレスコの生産者は、収穫時期の選定に苦労し、ワインの品質にばらつきが見られました。
トスカーナ
トスカーナでは、夏の降雨と低温により、サンジョヴェーゼの成熟が不十分でした。キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノなどのワインは、酸味が強く、果実味が不足している傾向がありました。
スペイン
リオハ
リオハでは、夏の降雨により、テンプラニーリョの成熟が遅れました。収穫時期の選定が重要で、早めに収穫した生産者は、酸味が強く、果実味が不足したワインを生産しました。一方、収穫を遅らせた生産者は、よりバランスの取れたワインを生産しました。
リベラ・デル・ドゥエロ
リベラ・デル・ドゥエロでは、夏の降雨が少なく、テンプラニーリョの成熟が良好でした。力強く、果実味豊かなワインが生産され、長期熟成にも向くとされています。
アメリカ
カリフォルニア
カリフォルニアでは、春の霜害が一部の地域で影響を与えましたが、夏は温暖で乾燥しており、収穫期の天候も良好でした。カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど、多くの品種が良好な成熟度を示し、バランスの取れたワインが生産されました。
オーストラリア
バロッサ・ヴァレー
バロッサ・ヴァレーでは、夏の降雨が少なく、シラーズの成熟が良好でした。力強く、スパイシーなワインが生産され、長期熟成にも向くとされています。
ハンター・ヴァレー
ハンター・ヴァレーでは、夏の降雨により、セミヨンの成熟が遅れました。酸味が強く、果実味が不足したワインが多く見られました。
2000年ワイン ヴィンテージワイン
記念すべきミレニアムヴィンテージの2000年はボルドーにおいて歴史に残る偉大なグレートヴィンテージとなりました。
特にメドックが素晴らしく、タンニンや酸も豊富な長寿タイプのワインが出来ました。90年に匹敵する偉大なヴィンテージです。ミレニアムヴィンテージと言うこともあり、5大シャトーとはじめとするメドックの格付けワインなどは、非常に高値がつきました。
ブルゴーニュも99年程ではありませんが、天候に恵まれたグットヴィンテージです。シャブリは例外的な極上年。