チャールズ皇太子が描いたラベルは世界中から人気も高い!
2004年のシャトー・ムートン・ロートシルト、この年ラベルを描いたのはなんとあの次期英国王のチャールズ皇太子です。南フランスの風景画だそうですが、これは英仏協商100周年を記念して依頼したそうです。
シャトー・ムートン・ロートシルトは英国とフランスの友好にも一役買っているのです。
<<英国王室との深い繋がり>>
ボルドーはその昔英国の領地であり、またこの地の赤ワインを輸出しフランス人よりも早く好んで飲んでいた頃から現在のイギリスとは切っても切れない関係ですが、ムートンはまた、創始者であり現在それを継ぐ家計が英国系のロスチャイルド家である事からも英国とは深いつながりを持ちます。
1977年には英国エリザベス女王が来訪し、その年にはそれを記念したラベルも作られていますが、2004年にはなんとチャールズ皇太子が描いた南仏の風景画がラベルの画として採用されているのです。
ボルドー、メドック第1級に君臨し、5大シャトーの一角を形成する有名ワイン”シャトー・ムートン・ロートシルト”
毎年有名画家が描くラベルが大変人気で、世界屈指の大財閥、ロスチャイルド家の一つが経営し、絶大なブランド力を誇ります。
<<絶大な人気はやはり美味しいから>>
ムートンが今日世界中のワイン愛好家から支持されているのはその知名度やブランド力が高いからだけではありません。
それは、やはり英国でクラレットと呼ばれるボルドーの赤ワインとして、最高の品質、味わい、要素を兼ね備えているからです。
「まるでビロードのような滑らかな舌触り」とは赤ワインを表現するときに良く使う言葉ですが、まさにムートンはそのような素晴らしい表現に匹敵するストラクチャーを持つトップクラスのワインです。
<<2級から1級へと格上げさせた政治力>>
実はこのシャトー、最初から1級だったわけではありません。
1855年にナポレオンの命令でボルドーにある約60のシャトーが5段階に格付けされた際にムートンは2級の烙印(トップクラスと評され高値で取引されていたムートンにとっては大変不満な結果だった)を押されてしまい、その後100年以上格付けは見直されることがありませんでしたが、オーナーであるロスチャイルド家はあらゆる手段、政治力を使い、1973年に政府からの命令で2級から1級へと格上げさせてしまいます。 ちなみに、後にも先にもそのような格付けの見直しは行われていません。
※ちなみに、ムートンは”エールダルジャン”という白ワインも自社畑の葡萄から少量を生産していますが、数が少なくなかなか手に入れる事ができません。