噂の畑「ラ・グラン・リュ」
世界最高峰のワインとして、世界で最も高値で取引されるワイン、ロマネ・コンティ。
そして同じく、DRCが単独所有モノポール畑、ラ・ターシュ。
この二つの最高級な畑に挟まれた、知る人ぞ知る畑があります。
それが今回ご案内する、ラマルシュの単独所有する「ラ・グラン・リュ」です。 |
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まわりはDRC所有の有名畑に囲まれ、
1991年、グランクリュに昇格!!
DRC社は「ロマネ・コンティ」と「ラ・ターシュ」の全部(単独所有)と、「ロマネ・サン・ヴィヴァン」の約半分、「リシュブール」「グラン・エシェゾー」の三分の一ずつ、そして「エシェゾー」「ル・モンラッシェ」の一部を所有しています。
これらはご存知の通り、最高品質を誇り、世界最高のワインとして知られますが、価格が高いのも確か・・・。
あまり知られていないのですが、試してみたい、価値のあるワインが、DRC社以外が所有するヴォーヌ・ロマネの特級畑のひとつ、ラマルシュの単独所有「ラ・グラン・リュ」。
DRC社が所有する有名畑に囲まれ、最高の立地でありながら、DRC社の造るワインの何分の一の価格で手に入れることが出来る、知る人ぞ知るワインです。
それもそのはず、実は1991年に新たにグラン・クリュへの昇格した畑なのです。(こういった事例は滅多にないそう。
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抜群の立地ながらもプルミエ・クリュであったのは、当時の当主であるアンリ・ラマルシュが、高額な税金や費用を恐れ、グランクリュに格付けされるのを拒否していたと伝えられています。
価格はDRCの何十分の一!!
「ラ・グラン・リュー」はラ・ロマネ、ロマネ・コンティと小道を挟んで向かい側、反対側にはラ・ターシュが位置し、まさに恵まれたテロワールを持っています。
80年代、アンリから、現在の当主フランソワ・ラマルシュに代変わりしてからは、品質が向上し、評価も値段も上がってきているという注目の畑。それでも、DRCのワインに比べれば価格は何十分の一かですが・・・。 |
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勿論世界最高峰のDRCと比較できる話ではないけれど、非常に興味深い、見落としてはならないワインなのは確かです!ワイン会などのネタになる事も間違いなしですね。
全面積の半分はグラン・クリュ
代変わりして品質向上中
ドメーヌ・ラマルシュは18世紀の半ばからヴォーヌ・ロマネでワイン造るを始め、全面積の半分はグランクリュ、他に3つの素晴らしい特級畑(グラン・エシェゾー、エシェゾー、クロ・ド・ヴージョ)を所有しています。
プルミエ・クリュを始めとするその他の区画も素晴らしく、樹齢もグラン・クリュが平均で30年、プルミエ・クリュで 40年ほど。
「ブルゴーニュ・ワイン」早川書房の中で著者セレナ・サトクリフ氏は、こう言っています。
「フランソワ・ラマルシュの代になってから品質は目に見えて向上の道をたどっている。 最近のワインはエレガントだが、最上の土地から量を抑えた収穫をすることがもたらす凝縮度がきちんとそのバックボーンになっている。」
また、クリーブ・コーツ氏は『Vine』の中で、「トップ・ドメーヌに返り咲いた」と高評価を下しているそうです。 |
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アンリ→フランソワ→ニコル
06年から娘のニコルが引き継ぐ
現在醸造を担当しているのは娘のニコルさん。
急逝した息子さんに代わって急遽ドメーヌの跡を継ぐ事になったそうです。
彼女のワインも非常に高い評価を得ておりますが、父、フランソワ・ラマルシュのワインも徐々に希少価値が高まっている事は間違いないでしょう。
私はアンリ・ラマルシュの時代の72年グラン・リュを頂いたことがありますが、非常にエレガントで美しい魅力的なワインでした。
フランソワ・ラマルシュも、是非飲んでみたいワインのひとつです。
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