フランス・ワインのカテゴリー
「AOC」って?格付けって?フランスワインを語るには、フランスのワイン法を少し知っておく必要があります。フランスではテーブルワインから高級ワインまで、政府が定めたワインに関する厳しい生産基準があり、規制・管理されているのです。
ワインのピラミッド(4つのカテゴリー)
1.AOC(アペラシヨン・ドリジーヌ・コントロレ):原産地統制名称ワイン(最も上の格付け)
2.AOVDQS(アペラシヨン・ドリジーヌ・ヴァン・デリミテ・ドゥ・カリテ・シュペリュール):原産地名称上質指定ワイン
3.Vin de Pays(ヴァン・ドゥ・ペイ):地酒(生産地域表記)
4.Vin de Table(ヴァン・ドゥ・ターブル):テーブルワイン(フランス国内産)
トップのカテゴリーが「AOC」と呼ばれるワインが全体の半数弱と占めており、生産区域、葡萄品種、最大収穫量、最低アルコール度数、栽培・剪定方法、ワインの醸造方法など、厳しく規定が決められています。ヴァン・ドゥ・ターブルやヴァン・ドゥ・ペイは6割程を占めますが、一般的にフランス国内で消費される事がほとんどです。その多くは南フランスで生産され、スーパーマーケットに並ぶ早飲みタイプのワイン、毎日の食卓を支えているワインと言えます。
AOCワイン
さて、最近は少しずつヴァン・ドゥ・ペイも輸入されるようになりましたが、実際に日本に入ってくるワインの多くは、「AOC」クラスに属しています。
AOCワインの中でも当然細かく分類があり、地方>地区>村>畑(一級畑>特級畑)、といったように、ラベルに表記される原産地の範囲が狭くなれば、その原産地の個性がより強く現れるワインとなり、品質も価格も高くなるのが通常です。
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ラベルの読み方:原産地のチェック
AOCワインには必ず、ラベルに原産地の名称が書かれています。Appellation(アペラシオン) と Controlee(コントロレ) の2つの言葉に挟まれた文字が原産地呼称になります。
Appellation ●● Controlee
●●の部分には地方名、地区名、村名、畑名が入ります。
ラベルに葡萄品種は表記されていませんが、産地によって使用できる葡萄が決められているので、産地さえ分かれば品種も自ずと分かってくるようになるので、まずは「原産地のチェック」から始めましょう!
ラベルの読み方:造り手が重要
原産地呼称が分かっても、醸造所は決して1つではありません。ボルドーならシャトー名、ブルゴーニュなら生産者・ネゴシアン名が重要な鍵となります。誰が造ったのかは時に、原産地以上に重要になってくる場合もあるのです。 |
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