バローロは、「ワインの王様、王様のワイン」と称えられるイタリア最高峰赤ワイン。
ピエモンテを代表するブドウ品種であるネッビオーロを100%用いて造られる。
1966年にDOCの認定を受け、1980年にDOCGに昇格。法定熟成期間は最低38ヶ月、リゼルヴァは62ヶ月間と定められている。
ネッビオーロという品種はタンニンが強く、長命なワインを作り出す一方、飲み頃になるまでには長い時間がかかり、なかなか市場に受け入れにくい傾向にあった。
そこで、果汁と果皮とを接触させる期間を減らし、バリックでの短期間の熟成を行い、味わいに果実未を最大限に残した早飲みタイプのバローロが生まれた。
この近代技術を取り入れたブルゴーニュ的な醸造方法をモダン派と呼び、この方法を推奨、指導する革新派の生産者を「バローロボーイズ」と呼び、アメリカ市場を中心に世界的に人気となった。
長時間のかもしと大樽熟成で造る伝統的なバローロと、ロータリーファーメンターを用い、バリックによる短期間熟成のモダンなバローロ。
二派のバローロが混在する状況にあり、
また、その両方を柔軟に取り入れる造り手も現れ、さまざまなスタイルのバローロが存在していす。