ボルドー格付けシャトーとサンテミリオン・グランクリュ
最も有名なメドック地区の格付け
ボルドーには現在およそ7000以上ものシャトー(本来「城」を意味する言葉ですがボルドーではワインの生産者の事をシャトーと呼びます。)がありますが、その中で有名なメドック地区の1級から5級までの格付けに属しているシャトーはたったの61シャトーのみ、
100件に1件もありません。
良く「ボルドー格付け●級 シャトー・●●」という言葉を耳にしますが、ボルドー●級と言ったら普通はこのメドック地区の格付けの事を指します。しかし、これら格付けワインはボルドー全体で生産されるワインの中での比率から言えばほんの僅かでしかないのです。
その他のボルドーワインの格付け
その他、「シャトー・ディケム(イケム)」などの貴腐ワインで有名なソーテルヌ地区は貴腐ワインの格付けを行っており、特別第1級にイケム、そしてそれ以外に1級に11銘柄、2級に14銘柄が格付けされています。
また、ボルドーの街からメドック地区とは反対側の30キロほど東に位置し世界遺産にも登録されたサン・テミリオン(Saint-Emilion)でも古くから優良なワインが沢山造られており、この地域独自の格付けを行っています。
メドック地区の格付けが最初に行われた1855年以降ほぼ見直しを行っていない一方、サン・テミリオン地区では定期的に格付けの変更が行われており、より現状を反映していると言われています。
また、ボルドー南部のグラーヴ地区(ペサック・レオニャン)も独自に格付けを行っており、1953年に16のシャトーが登録され現在に至りますが、地域的に優良な白ワインの産地でもあることから、白ワインだけを造る生産者も3つ登録され、赤・白どちらも作るシャトーが6登録されています。 ちなみに、この地域を代表する有名なシャトーである「シャトー・オーブリオン」は例外的にメドック地区の格付けで1級に選ばれており、グラーヴ地区の格付けには入っていません。
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